Ecological Journeys

Ecological Journeys -持続可能な社会への取り組み-



東洋ナッツ食品の経営理念

当社は2013年4月に経営理念、「ナッツが回れば世界が継がる」を制定しました。

海の向こうの広大な大地 嵐や日照りと戦う人がいる
	    電子世界を超えた世界に 心を通わす異国の友がいる

心の真ん中にナッツを置いて 強く結んだ絆で国境を超える
	    遥か届けられたナッツの中に 信じてやまない可能性を見る

古の世界から共にあった 古来の旅にも決して忘れない
	    心の大地に種を蒔けば 素直に心から笑顔になる

太陽に胸を張って手を伸ばして 一つ一つ実りに感謝する
	    願いは世界の平和と豊かな人生 一歩一歩自らの道を歩く

指先の小さな一粒に秘められた 時には世界さえも動かす力
	    僕たちはこの手で揺り起こそうよ この場所から、この時から




エコロジカル・ナッツ・サークル

当社は2013年に現在の経営理念を提唱しました。
たった一粒のナッツにも、世界を動かす力があるというメッセージです。

ナッツを収穫するためには、時間をかけて丹念に樹を育てていきます。
人類最古の食物ともいわれるナッツは、自然と大地からの恵みなのです。

やがて1年に一度の収穫の時期を迎えると、産地は活気づきます。
自然の恵みに感謝し、実りを収穫していくのです。
産地で収穫されたナッツは、それぞれの国の貴重な輸出資源になります。

樹を育てることは、地球を育てること。
森の生態系を守り、水を守り、生物多様性を守ります。

ナッツの樹は人類が誕生したときから共生し、持続可能な社会を創ってきました。
もちろん、これからも。




持続可能な社会のために

国連で2015年に採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」には持続可能な開発目標(SDGs)として17の目標が設定されました。
SDGsが目指す「持続可能な社会」は、当社が2013年に制定した経営理念の目指す姿とほぼ同じ。
当社の経営理念に沿って行なった活動は、そのままSDGsの目標達成に貢献しています。

また、当社では「責任ある企業行動のためのOECDデュー・ディリジェンス・ガイダンス」の趣旨に賛同し、人権デュー・ディリジェンスをはじめとした、持続可能な社会にむけての取り組みを推進しています。


17 GOALs


エシカル消費への貢献

エシカル(ethical)とは「倫理的な」という意味ですが、「倫理」とは何でしょうか?
辞書などを調べると、倫理とは道徳とほぼ同じ意味を持ち、「人として守るべき道」のことです。
道で誰かが倒れていたら救護しようとする、といったような社会生活の中にある善悪の判断基準ともいえます。

エシカル消費とは、人権や社会地域、環境などに配慮した商品やサービスを消費することです。
これは、日々の暮らしの中で、自然に一人一人が活動できる行動です。


たとえばその消費によって、世界から貧困が少なくなること。
地球環境の破壊が軽減されること。
児童労働や奴隷労働を減らすこと。

ひとりが取り組むだけでは大きな力にはなりませんが、みんなで取り組めば大きな力になります。
そして、「何かを変えよう」と考えて行動することは簡単なことではありませんが、「何か消費するものを変えよう」という行動は比較的簡単にみんなで取り組むことができます。

当社は、当社の商品を選んでいただくことで、社会や世界を変えるための手助けになりたいと願っています。




レインフォレスト・アライアンスへの取り組み



レインフォレスト・アライアンスは、人と自然にとってより良い未来を創造することを目指すために、1987年に設立された国際的な非営利団体です。
生態系や土壌の保護、労働者の環境向上などの厳しい基準を満たした農園のみに「レインフォレスト・アライアンス認証」が与えられます。

レインフォレスト・アライアンス認証の商品を選んでいただくことで、環境や生態系の保護、農園の労働者やその家族の権利や福祉の向上に貢献することにつながります。
レインフォレスト・アライアンス認証農園から調達された原料を使用した商品には、レインフォレスト・アライアンス認証マークを使用することができます。

当社では、グアテマラの南海岸沿いに位置する、適正に管理された農園と工場で栽培されたレインフォレスト・アライアンス認証マカダミアナッツを使用した商品を展開しています。




持続可能なパーム油への取り組み



ナッツのロースト(加熱)方法の一つとして油で揚げる方法があり、当社では揚げ油にパーム油というアブラヤシの果実から摂れる植物油を使用しています。
アブラヤシは主にインドネシアやマレーシアを中心に大規模な栽培がおこなわれていますが、大規模農園の開発により、熱帯林の伐採による環境・生態系破壊や農園労働者の人権侵害などの問題を抱えています。

RSPO (Roundtable on Sustainable Palm Oil、持続可能なパーム油のための円卓会議)は持続可能なパーム油の生産と利用を促進することを目的として、2004年に設立された非営利団体です。
RSPOの会員はパーム油の生産・加工業者をはじめ、メーカーや小売業、環境NGOなど多くの企業・団体が加盟しています。

当社では、使用するパーム油の全量に相当するRSPOブックアンドクレーム方式の認証クレジットを、より持続可能なパームオイルの生産に貢献する認証取引プログラム「RSPO PalmTrace」を通じて購入しています。
認証クレジットを購入することで、農場や労働者の適正な管理など、持続可能なパーム油の生産に活用されています。




有機JAS認証への取り組み



有機JAS制度はJAS法(農林物資の規格化等に関する法律)によって定められた「有機JAS」に適合した生産がおこなわれていることを第三者機関が検査し、認証された事業者に「有機JASマーク」の使用を認める制度です。
日本国外にも有機認証制度がある国が多数あり、アメリカ合衆国やフランスなど20か国で認証された有機認証品を、ポストハーベストを使用せずに日本に輸入したものは、日本国内でも有機JAS認証品として取り扱うことができます。

当社では、アメリカ合衆国とオーストラリアより輸入したオーガニックレーズンを、有機JAS認証品として販売しています。
アメリカ合衆国のオーガニック基準は日本とほぼ同等で、3年以上化学農薬・化学肥料を使用していない圃場で栽培されたもので、遺伝子組み換え作物は認められません。加工食品は原料の95%以上が有機認定原料であることが条件です。

有機農法は、化学農薬・化学肥料を濫用せず、自然の力による循環作用によって健康で肥沃な大地を維持しています。
化学農薬・化学肥料に頼らない、自然の力によって生育したブドウから、当社の有機レーズンは作られています。




森林保護への取り組み



FSC(Forest Stewardship Council、森林管理協議会)は、国際的な森林管理の認証を行う協議会で、1993年に創設された非営利団体です。
PEFC(Programme for the Endorsement of Forest Certification)は、国際的な森林管理の認証を行なう組織で、1999年に創設された非営利団体です。
FSC、PEFCの構成員は森林組合、木材業者、林業経営者、環境保護団体などです。 認証制度を利用して、環境や社会に大きな負荷を掛けずに生産された木材を識別できるようにすることで、過度な森林伐採や違法伐採、また強制労働や児童労働を抑止しています。

当社では商品に使用する全ての紙包装資材や、社内で使用するPPC用紙にFSC®認証紙、PEFC認証紙を採用することで、違法伐採による森林破壊を防ぎ、持続可能な森林管理の実現に寄与しています。
また、植林プログラムを活用し、年間で300本以上の植林活動に貢献しているほか、鉄道の使用済乗車券をリサイクルした古紙100%のトイレットペーパーを導入するなど、バージンパルプの消費抑制にも取り組んでいます。




トランス脂肪酸含有量低減への取り組み



植物油を固形化する際の水素添加という工程で生成されるトランス脂肪酸は健康への悪影響の可能性から、WHO(世界保健機関)では2023年までに世界からトランス脂肪酸を根絶することを目指しています。

水素添加された油脂はマーガリンやショートニングの原料となるほか、揚げ油として使用されたり、パンや菓子の製造などにも使用されており、以前は当社でもナッツの揚げ油として部分水素添加油脂を使用していました。
トランス脂肪酸は長期間の過剰摂取により、血中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増やし、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を減少させることが指摘されており、その結果として、動脈硬化などの冠動脈性心疾患のリスクを高めるといわれています。

当社では、健康への影響が指摘されている部分水素添加油脂の使用を縮減し、製品中のトランス脂肪酸含有率を低減することで、健康的な生活の確保に寄与しています。




その他の取り組み

CO2削減への投資



夏季制服のアロハシャツ、照明器具のLED化や省エネタイプ空調設備の導入のほか、営業倉庫・運送会社との共同事業にも取り組み、二酸化炭素の排出量抑制に努めています。


コンプライアンス勉強会の実施



多言語に対応した勉強会を実施することにより、人種を問わない教育の機会を創出するとともに、コンプライアンス(法令遵守)について学ぶ機会を設けています。


育児・介護短時間勤務延長制度



短時間勤務を最長6年まで延長することにより、仕事と家庭を両立した働き方が実現できるよう、努めています。


CO2削減への投資例

まちづくりへの貢献



本社のある深江地区の地域活動に参加しているほか、災害時の対応や状況確認を迅速にするため、地域内の兵庫県立東灘高等学校にドローンを寄付しました。


食品残渣の削減



製造工程などで発生した食品残渣は飼料として再利用しています、また賞味期限が残り少ない商品はフードバンクなどを活用して、食品廃棄物を削減しています。


まちづくりへの貢献と食品残渣の削減